関西大学の傾向と対策【英語】
完全に統一規格された読解3題なので、事前にこの形式に慣れているとかなり有利に。
徹底した統一基準が設けられていて、他大学に見られない形式がある
試験時間90分で
[1]A問題=会話文問題(空所補充5問)[1]B問題=文整序問題(6問)
[2]=長文問題(A問題=空所補充15問、B問題=内容一致7問)
[3]問題=長文問題(A問題=下線部に関する設問10問、B問題=内容一致7問)
という構成であり、この形式はすべての日程で共通です。
[1]のA問題の会話文は選択肢がすべて文になっており、会話の流れを踏まえて適切な内容を補充させるもの(近畿大でも同形式の出題が定番化している)。
[1]のB問題の文整序問題は、A~Fの6つの部分からなる1つのパラグラフを並べ替える問題で、「パラグラフの最初にはAがきます」との指定があり、Aの次にくるもの、Bの次にくるもの、…、Fの次にくるものの計6つをマークさせている。
当てはまるものがないもの(それがパラグラフの最後であるもの)については、Zをマークしなさい、との指定がある。
すなわち、順番すべてが正しくなくとも、部分的に正しい部分ごとに加点するという考え方であり、これは他大学に見られない形式なのです
[2]の長文問題(A空所補充15問、B内容一致7問)、[3]の長文問題(A問題=下線部に関する設問10問、B問題=内容一致7問)という構成であり、以上の形式はすべての日程に共通します。
[2]の長文問題は見開き2ページの左ページに本文、右ページにA問題の空所補充の選択肢(4択:選択肢は原則として1語)を配置することで、設問ごとに解答しやすいように工夫されている。
B問題の内容一致は英文選択肢がすべて4択ではなく3択です。
[3]の長文問題は、Aの下線部に関する設問10問では、単熟語の同意表現の設問や、下線を数語~1文の長さに引いて “What does Underline ② imply?” “Which of the following is a concrete example of Underline ⑨?”などの設問が課されます。
下線部の単なる言い換えの問題もありますが、前後の内容をある程度踏まえ、内容一致問題として解くべきものも混じっているので注意が必要です。
B問題の内容一致も4択ではなく3択です。
日程による難易度・出題ジャンルの偏りが顕著
昨年は伝記やエッセイも出題されていたが、今年は論説文のみになった。
長文のテーマは、昨年度(2018年度)入試の2/1、2/3、2/4日程を例にとると、
2/1日程の[1]のB問題は「テレビ番組に関するウェブサイトの活用」(224語)、
[2]は「犬は人間を利用して生きている」(934語)、
[3]は「言語の起源と言語間の相似性」(817語)。
2/3日程の[1]のB問題は「食事を十分楽しむ方法」(234語)、
[2]は「子供にはもっと他入との交流を」(903語)、
[3]は「恣意的に決まる方言と言語の違い」(833語)。
2/4日程の[1]のB問題「ビデオゲームの製作コストの高騰」(242語)、
[2]は「19世紀初頭のルイジアナの探検」(801語)、
[3]は「脳の巨大化が入間に与えた影響」(840語)となっている。
長文の難易度は、センター試験レベルが4本(2/1日程[1]B、2/3日程[1]B、[2][3])、センター試験レベルよりやや難が5本である。長文の形態は、すべて論説文。
長文のジャンルは、文系テーマが2本(2/1日程[3]、2/3日程[3])、理系テーマが5本(2/1日程[1]B、[2]、2/4日程[1]B、[2]、[3])、日常生活が2本(2/3日程[1]B[2])となっている。2/3日程がすべてセンターレベルで文系・日常生活テーマだったのに対し、2/4日程がすべて難レベルで理系テーマであり、日程による偏りが顕著である。
意外と差がつきそうな[1]Bの交整序問題
指示語・ディスコースマーカーなどの表面的な組み合わせだけでは解けない。
用いられている語彙もそれなりにハイレベルで、指示語をしっかり読み取った上での内容特定ができるかどうかがカギになります。
[2]のAの単語補充15問は、文法・語法単独問題の代替
関大の入試問題には、短文による語法・文法問題は出題されないが、長文の中にそれに代わる設問が用意されています。
長文[2]のA問題の空所完成15問は、語法・文法専用問題の代わりの問題です。
空所に補充すべき語には名詞・動詞・形容詞だけでなく、接続詞、関係詞・前置詞・論理接続の副詞などが見られます。
文法的性質の顕著な品詞の設問では高い正答率が望まれ、合否の分かれ目になります。