センター試験 過去問はこう使おう!

センター試験 過去問はこう使おう!

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数学 現行課程2年分は60分通しで実戦的に、旧課程の問題は大問ごとに解く

この時期からは過去問にも取り組むことになるが、現行課程の2年分(2015年・2016年)の過去問は、必ず60分通しての実戦形式で解くようにしよう。その際、設問ごとにかかった時間をメモし、あとで時間配分の見直しに利用するといい。
60分以内に解けなかった部分については、復習時に時間無制限で解いてみること。センター試験では、「時間無制限なら解けない問題がない」という水準の基礎学力が必要だからである。解き終わったら解答を確認し、抜けている基本事項などは、教科書や参考書で確認すること。また、60分で解き終わらなかった場合、「この問題は飛ばしたほうがよかったのでは?」といった反省もあるかもしれない。戦略自体を再考察することも重要だ。
本試験の過去問に加え、現行課程の追試験も貴重な資料なので、60分の制限時間で解いてみるといい。ただし、追試験は本試験より難しいので、60分で解き切れなくても結果が良くなくても、一喜一憂する必要はない。また、旧課程については、若干範囲が異なるので、60分単位で解くのではなく分野ごとに時間を計って解くのがオススメだ。特に数学Aの場合の数・確率、数Ⅱの微分・積分は良問が多いので、余裕があれば旧課程の追試験までやっておこう。
(東進ハイスクール・志田晶先生)

国語 センター国語の対策は過去問演習が命!何度も解き直して理解を深め、知識を吸収

過去問演習は、本番のシミュレーション以上に、できない要因をあぶり出し、それを徹底的に攻略する場と考えよう。1回解いて答えを覚えているから解き直さないというのは言語道断!過去問こそ最良のテキストなどだ。
現代文の過去問は、最低でも3回は解くこと。因果関係、対比関係、指示語の指示内容など、本文をすらすらとセルフレクチャーできるレベルまで読み込み、理解を深めよう。また、1回目に解く際には難しいと思った問題にチェックを付けておき、あとで解答・解説と比較して難易度の感覚が合っているかを確認するといい。なかには、簡単に見えるが正答率の低い問題や、引っかけ問題もあり、油断しがちな成績上位者ほどつまずきやすい。過去問演習時には、設問の読み間違いなどのケアレスミスにも気をつけよう。古文・漢文の対策も、過去問演習が基本だ。特に漢文は、過去に出題された内容が繰り返し出題されるので、91年以降の全26年分の出題を確認しておきたい。
なお、センター試験の現代文の問題は、模試や予想問題ではマネができない特殊なものとなっている。そのため、過去問以外の問題は参考程度にしかならず、予想問題ばかりを解くことで逆に感覚が狂うこともある。十分に注意してほしい。
(東進ハイスクール・板野博行先生)

英語 解けない問題よりもはるかに怖い、“時間がかかる問題”を過去問で洗い出す

過去問は、単純に正解・不正解で苦手分野や復習すべき分野を決めつけてはいけない。不正解の問題同様、解答に時間がかかりすぎた問題、つまり確信がもてないまま正解した問題についても、必ず復習しなければならないのだ。
第1問の発音であれば、母音系・子音系・黙字系(発音しない文字)のいずれを重点的に学習すべきなのか。第2問であれば、単語・熟語・文法のいずれの知識不足で解答に困難が生じたのか。また、文法であれば、どの分野を重点的に復習すべきなのか。さらに第3問以降の長文系であれば、純粋に語彙力不足が原因なのか、文法力不足により文意を正確に把握できなかったのが原因か、文の流れを意識しておらず、全体のテーマ・展開を把握できなかったのが原因なのかなど、原因を分析・特定し、徹底的に攻略する必要がある。
センター試験は設問数が多く、制限時間内に全問を解答すること自体が難しい。そのようなタイプの試験では、解けない問題(捨てる問題)より、解答に時間がかかりすぎる問題のほうが、試験全体にはダメージははるかに大きい。これからの時期は、解答に時間がかかりすぎた問題とその原因をしっかりと把握し、克服することにこそ、過去問を活用したい。
(東進ハイスクール・大岩秀樹先生)
螢雪時代12月号より

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