『すっぱいブドウ』の話を知ってますか?
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新年あけましておめでとうございます。
新しい年が始まって早や1週間。いよいよ3学期のスタートです。
中国の儒者であった朱熹は、「偶成」と題した詩で「少年老い易く、学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず、未だ覚めず地塘春草の夢、階前の梧葉、己に秋声。」と歌いました。ぞくに「光陰矢のごとし」と表されています。「少年はたちまち年老いて、学問はなかなかものにならない。少しの時間でもおろそかにしてはいけない。池の堤防の春草がまだ夢から覚めないうちにも、階段の前の桐の葉にはもうすでに秋の気配が忍び寄っている。」という訳です。
新しい年が始まる今だからこそ、去年の出来なかったことを反省し、今日から気分一新、『毎日DO MY BEST!! 』の精神で、1日1日を大切に頑張ってください。そして今年の年末に「何も変わらなかったなぁ」と思うのではなく、「良い一年だったなぁ」と思えるようにしましょう。
『すっぱいブドウ』の話を知ってますか?
『すっぱいブドウ』という有名なイソップ童話です。たわわに実ったおいしそうなぶどうをキツネが見つけた。食べようとして跳び上がるが、ぶどうの房はみな高い所にあり、届かない。何度跳躍してもついに届かず、キツネは怒りと悔しさで、「どうせこんなぶどうは、すっぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と捨て台詞を残して去ってゆく。という話です。
手に入れたくてたまらないのに、いくら努力しても手が届かない対象がある場合、その対象を価値の無いもの、低級で自分にふさわしくないものとみなす事であきらめ、心の平安を得る。フロイトの心理学において「防衛」として説明されている。
高校生の未来は誰かが決めてくれるものではありません。自分で切り開いていかなければなりません。来るべき大学受験でも「落ちる不安」「試される不安」「将来の不安」などがつきまといます。その不安から防衛するために様々なことを理由に「頑張らなくてもいい状況」をつくろうとする者は少なくない。
しかし、『すっぱいブドウ』の考え方は癖になります。この癖は一度ついてしまえばなかなかとれません。本来、不安だから努力するのです。