心を整えることの大切さ!?
この時期、受験生は入試に向かって胸突き八丁に差し掛かります。
10月から12月初旬にかけて毎週のように模擬試験や実力テストがあります。
人によっては推薦入試で受験本番を迎える場合もあります。
そして、いずれの試験も受けて終わりではありません。
数週間後には必ず結果が返ってきます。
その結果が本意なものであれば良いのですが、不本意なものである場合も往々にしてあります。
模試などの結果が本意・不本意いかなるものであろうとも、その結果とどのように向き合うかが最終的な結果を導き出すように思えます。
過去の生徒の受験を振り返ってみても、この一番苦しい時期、模試などの結果を肯定的に捉えることができた生徒は成功しています。
たとえば、「課題が見つかった、今日からこの課題を克服するのだ」というような考え方です。
しかし、この時期の結果に一喜一憂しながら過ごしてしまった生徒は不本意な結果になってしまう場合が間々ありました。
『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』という名言があります。
この名言はプロ野球の野村克也元監督の言葉として知られていますが、もとは大名ながら剣術の達人でもあった江戸時代後期の平戸藩主・松浦静山の剣術書「剣談」の中の言葉だそうです。
「勝負では負けたときには、必ず負ける理由がある。一方で、負ける理由があっても外的要因などにより偶然勝つということもある。したがって、勝負に勝ったとしてもおごることなく、さらなる努力が必要である」
というようなメッセージでしょう。
つまり、勝負に向かう際、また人生を歩んでゆく際の心のあり方を示しているのでしょう。
受験の結果が人生のすべてではありません。
しかし、人を大きく成長させる機会であることには間違いないと思います。
また、この大きな機会に向き合う心は一朝一夕にできあがるものではありません。
日々の些細な出来事をいい加減な気持ちで見過ごすことなく取り組んできた賜物なのです。
したがって、われわれ指導者は、生徒たちが受験で本意な結果を手に入れるために、知識や方法論を提供するだけではなく、取り組むべき課題に向き合うことのできる心を作るべく、整えてあげることはさらに大切であると考えます。